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大正大学仏教学科 仏教学科基礎ゼミナールでの講義

大正大学 仏教学科で、毎年春学期・秋学期一回づつゲスト講師として招聘を受け、今年で3年目になりました。

6月1日、受講生は28名です。授業のはじめに、大正大学の卒業生でいらっしゃる草津栄晋教務部長様がご挨拶されました。

「大覚寺は真言宗大覚寺派の本山です。1200年の歴史があり、もと嵯峨天皇の御所だったところ。その御所で発祥したのが嵯峨御流です。当初はまだ嵯峨御流という名前ではありません、後になって名前が誕生したのです。日本の公的な記録の中では、類聚国史という書物の中に、嵯峨天皇がお花をいけられたという記録が残っております。それは、まだ嵯峨天皇様が皇太帝の時に、お兄様の平城天皇の御見舞いのために、神泉苑でお花をいけられたというもので、すなわち、嵯峨天皇様はお花を実際にいけになられた方だ、という確証がある御方なのです。この嵯峨天皇様が、当時嵯峨御所とよばれていた大覚寺でお花をいけられたという寺伝が私ども嵯峨御流の発祥になっています。嵯峨御流は、密教的な思想体系をもった世界で唯一の華道であるといえます。

いけばなの中に、密教の六大思想というものが反映された花型(荘厳華)があり、それぞれの役枝に六大を形にして表現しています。後程(実演で)見て頂けると思いますが、きちんとした歴史的な伝統あるいけばなです。今日は、生活の中にあるいけばな、その中にも仏教や密教的なものの薫りが伝えられていることを感じて頂ければ幸
いです。」(要約)

続いて私の講義テーマ「いけばなで命と自然の大切さを学ぶ」について、パワーポイントを使いながら、実演を交えて約1時間話ししました。嵯峨御流の花態にはすべて曼荼羅の宇宙感が現れています。景色いけにおいては、命
の根源である水の流れの連続性が風景を生み出すという発想で、山から海までの「七景」をつなぐと、一つの大景観が表現できるというところが、嵯峨御流の独自性です。景色いけが出来た昭和6年頃の日本の時代背景なども説明しながら「景色いけ・七景の水の取り方」の中から「深山の景」「沼沢の景」「河川の景」をデモンストレーションで紹介し、「いけばな」は生命感の表現であると説明しました。

また、新型荘厳花器「そわか」を用いて荘厳華をいけ、曼荼羅の宇宙観である六大無礙の思想を、森羅万象を表す「地・水・火・風・空」の5つの役枝と精神性を表す「識」の6つの要素の調和美で表現すると説明しました。

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